娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
すると蓮斗の手が素早く背中に回り抱きしめられた。

覆いかぶさるようにして唇を食まれ、部屋に湿り気を帯びたリップ音が響きわたる。

夢中でキスを繰り返し吐息を分け合ううちに、全身が敏感になり長く忘れていた女としてのスイッチが入ったとわかる。


「杏奈」

荒い呼吸を繰り返し、蓮斗は妖艶な眼差しを杏奈に向ける。

「愛してる」

「あ……」

不意を突かれ、杏奈は口をぱくぱくさせた。

空耳だろうか。

本当に愛してると言われたのか曖昧で、蓮斗をまじまじと見つめ返す。

蓮斗はふっと笑い、ゆっくりと口を開いた。

「愛してるよ。ずっと、愛してる」

「は……」

杏奈の体から力が抜け、蓮斗の胸にぐったりと顔を押しつけた。

心臓がバクバクと音をたてていて、思考がうまくまとまらない。 

すると蓮斗はくるりと体を転がして、杏奈をラグの上に押しつけた。

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