娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
「驚きすぎだ。俺の気持ちなら、わかってるはずだろ」

蓮斗の掠れた声に、杏奈は涙をこらえ唇をかみしめた。

これが夢なら覚めないでほしい。

「もう二度と離れない。なにがあっても」

心の底から絞り出したような声。

蓮斗の思いの強さが伝わってくる。

「わ、私も、愛してます。……ずっと、ずっと忘れられなかった」

いよいよ目尻から涙がこぼれ落ちて、蓮斗の顔がぼんやりと滲んでいく。

「本当は、離れたくなかった。ずっと一緒にいたかった」

つわりが治まり心の余裕を取り戻したと同時に、自分の決断が正しかったのかどうか悩み、後悔もした。

けれどどれだけ悩んでも後の祭り。今さら蓮斗のもとに戻れるわけがない。

だから自分の心を守るために、蓮斗への思いに蓋をして、胸の奥にしまった。

「蓮斗さんのこと、忘れられなかった」

我慢できずしゃくりあげた杏奈を、蓮斗は強く抱きしめた。

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