娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
最近はオムライスがあればご機嫌という食の好みまでそっくりで、朱音の向こう側に蓮斗を感じて胸がざわつくことも多い。

「当日、晴れるといいんですけど。子どもたちも張り切って練習しているし」

園長は園庭から聞こえてくる入場行進の曲に耳を傾け、優しい笑みを浮かべた。

杏奈は小さく息を飲み込んだ。

キリリとした目元と高い鼻筋。

そして形がいい顎のライン。入園前の見学で初めて顔を合わせた時にも感じたが、こうして間近で見ると、やはり似ている。

この先もう、会うことなどないはずの、朱音の父親に。

他人のそら似だとわかっていても、胸の奥がざわざわしていて落ちつかない。

「あ、申し訳ありません。わざわざお迎えに来てもらったのに呑気に話し込んじゃって」

「いえ、全然。私も朱音の様子が見られてうれしいです」

杏奈は頭に浮かぶ蓮斗の笑顔をおしやるように軽く頭を振り、明るく答えた。

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