娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
「朱音ちゃんなら大丈夫。なんでもすぐにできるよ」

親バカ全開の蓮斗に、杏奈はこっそり苦笑する。

「蓮斗君、鉄棒できる?」

「……うーん、しばらくやってないから、できるかなあ」

蓮斗が困ったように眉を寄せると、朱音はテーブル越しに身を乗り出した。

「慎太君、すごいんだよ。クルクル回ってカッコいいの。みんなで拍手した」

「また、慎太君……」

蓮斗はその名前に反応し、しばらくの間動きを止めていた。

やがて我に返ったように目をまたたかせたかと思うと。

「俺もクルクルできる……はずだ」

負けず嫌いの子どものように、言い放った。

「慎太君よりも、いっぱいクルクルするから楽しみにしていいぞ」

「蓮斗さん……」

四歳の子どもに嫉妬する蓮斗……新鮮だ。

「慎太君よりも? 蓮斗君、すごいっ」

朱音は手を叩き喜んでいる。

それにしても。

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