娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
もちろんいずれ話すつもりだが、蓮斗の父の病状が落ち着くのが最優先。

タイミングを見て伝えようと蓮斗と話しているのだ。

それにしても駒田が親しげに杏奈や朱音に接する理由がわからない。

あれから五年も経っていれば変化があってもおかしくないが、思惑がありそうで警戒してしまう。

「……そう」

駒田は朱音の頭を軽く撫でると、肩をすくめ立ち上がった。

「ハキハキしていてかわいらしい子ね。……よく似てる」

駒田の感心している声に、杏奈はなにも答えず表情を引きしめた。 

「まあ、いいわ。それに、茅島朱音ってことは、あなた蓮斗さんとは結婚していないのね。あれからどうしていたのか知らないけど、とりあえず元気そうでよかったわ。それにこん
なかわいらしい子がいて、いいわね」

「……ありがとうございます」

平静を装いつつも、いつ蓮斗のことを聞かれるかとヒヤヒヤする。

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