娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
駒田に続いて蓮斗の父。

思いがけない展開に、心が追いついていない。

今もこの挨拶でよかったのかと混乱している。

「そうそう、茅島さん。蓮斗がいつも杏奈と呼ぶから、忘れてたよ」

チラリと蓮斗を見ると父親に厳しい目を向けていて、ときおり振り返っては背中にいる朱音が安心するようにうなずいている。 

「で、その子の名前はなんて言うんだ? 隠しているつもりかもしれんが、かわいい靴が見えてるぞ」

「あの……」

「君の子どもか?」

「私の子どもです」

蓮斗の父の冷ややかな声に、杏奈はうなずいた。

予想はしていたが、杏奈だけでなく、朱音も受け入れてもらえそうにない。

突き放すような冷たい視線を向けられて、それを実感する。

「君の子どもか……だったら、その子の父親は誰なん――」

「父親は俺だ。朱音は俺の子だ」

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