娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
彼女が率先して各クラスを回って調査しているとは聞いていたが、例年よりもかなり早いタイミング。

それも詳細な数字が並んでいて、手直しレベルではない完成度だった。

驚くと同時に心から感謝した。今後スムーズに作業が進められるからだ。

『ありがとう。助かる。だけど本当なら副委員長の担当なのに、ごめん』

『いえ、副委員長も忙しくて大変そうなので。私が引き受けたんです』

あっさりそう言って笑っていたが、実際は口ばかりで自ら動こうとしない副委員長の女子から、無理矢理押しつけられたのだろうと予想がつく。

真面目で素直な彼女のことだ、断れなかったのだろう。

それにしても、そんな彼女が学校で禁止されているアルバイトをしているとは、信じられない。

蓮斗と杏奈が通う私立高校は、毎年国内最高峰の国立大学に二桁の合格者を出す有名進学校だ。

< 50 / 249 >

この作品をシェア

pagetop