娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
「だけど、そうか、連絡先。だったら今聞いておいてもいいか?」

「え?」

「連絡先、交換しないか? この先委員の連絡で必要になることがあるだろうし、その方が効率もいいはずだし」
 
戸惑う杏奈を納得させるように、蓮斗はそれらしい理由を続けた。

相手が誰であれ、ここまで連絡先を知りたいと思ったのは杏奈が初めてだ。

自分らしくないと思いながらもなぜか言葉が止まらない。

「二年の実行委員の代表が、来年の実行委員長になるっていうのがうちの慣習だから、茅島さんが来年は実行委員長。引き継いでおきたいことも多いし、連絡先を知っていた方が俺もやりやすい」

蓮斗は杏奈との距離を詰めた。

「私が来年の実行委員長ですか。話には聞いていたんですけど、そうなんですね」

「ああ。だから誰も二年の委員代表になりたがらないんだよ」
 
蓮人は申し訳なさそうに肩をすくめた。

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