ミラージュ・プリンセス♡ 〜私が、王女さまって本当ですか?〜
いつもの私だったら、それ以上はつっこんで言わなかったかもしれない。
けれど、怪我をして、保健室で一人手当てをした時の記憶が、ふっと重なる。
痛いのは、誰だって嫌だ。
「だめだよ」
私は思わず立ち上がっていた。
「え……?」
「血が出てるのに、大したことないなんてことないよ。ちゃんと手当てしないと。バイキンとか入って炎症したら、後が大変だよ」
私はレオンハルトの側に歩み寄ると、隠そうとしていた彼の手を強引に取った。
「ロ、ロゼリア様!?」
レオンハルトが動揺して声を裏返す。
「手袋、取って」
「しかし、汚れておりますし……」
「いいから」
私が真面目な顔で見つめると、レオンハルトは観念したように手袋を外した。
手首には、浅いけれど長い切り傷がある。
「うわ、結構切れてる……」
私はグラスに入っていた水でハンカチを湿らせて、傷口をそっと拭う。
「これでよし?」
顔を上げて尋ねると、レオンハルトは呆然としていた。
まるで幽霊でも見たかのような顔で、自分の手首と私の顔を交互に見る。
「ロゼリア様が……私の心配を……?」
隣で見ていたライトが口をあんぐりと開けていた。
「すっげー……。いつもなら、騎士たるもの己の身だしなみには頭の先から爪先まで常に完璧に管理するべき! とか言うのに」
「……今日のロゼリア様は、何かがおかしい」
ユーリウスも本から目を離し、まじまじとこちらを見ている。
けれど、怪我をして、保健室で一人手当てをした時の記憶が、ふっと重なる。
痛いのは、誰だって嫌だ。
「だめだよ」
私は思わず立ち上がっていた。
「え……?」
「血が出てるのに、大したことないなんてことないよ。ちゃんと手当てしないと。バイキンとか入って炎症したら、後が大変だよ」
私はレオンハルトの側に歩み寄ると、隠そうとしていた彼の手を強引に取った。
「ロ、ロゼリア様!?」
レオンハルトが動揺して声を裏返す。
「手袋、取って」
「しかし、汚れておりますし……」
「いいから」
私が真面目な顔で見つめると、レオンハルトは観念したように手袋を外した。
手首には、浅いけれど長い切り傷がある。
「うわ、結構切れてる……」
私はグラスに入っていた水でハンカチを湿らせて、傷口をそっと拭う。
「これでよし?」
顔を上げて尋ねると、レオンハルトは呆然としていた。
まるで幽霊でも見たかのような顔で、自分の手首と私の顔を交互に見る。
「ロゼリア様が……私の心配を……?」
隣で見ていたライトが口をあんぐりと開けていた。
「すっげー……。いつもなら、騎士たるもの己の身だしなみには頭の先から爪先まで常に完璧に管理するべき! とか言うのに」
「……今日のロゼリア様は、何かがおかしい」
ユーリウスも本から目を離し、まじまじとこちらを見ている。