ミラージュ・プリンセス♡ 〜私が、王女さまって本当ですか?〜
 そこは、ガラクタっぽいものが部屋いっぱいに押し込められている。

 歯車が回る不思議な時計、蒸気を吐き出す機械仕掛けの小鳥、宙に浮くランタン。
 壁一面の棚には、カラフルな液体が入ったフラスコ。

「わあ……すごい!」

 私は思わず声を上げた。
 理科の実験室とも、SF映画のセットとも違う。
 魔法と科学がごちゃ混ぜになったような、不思議な空間。

「でしょでしょ! これ見てよ~『自動給仕くん1号』!」

 ライトが指差したのは、木と銀色の金属でできた蜘蛛のようなロボットだった。

「お茶を入れてくれるんだ。スイッチオン!」  

 カチッ、とレバーを倒すと、左右から出ている細長い足がガシャンガシャンと動き出す。  

 ポットを持ち上げ、カップに注ごうとして―― ブシュッ!
 勢いよく紅茶が噴き出し、私のドレスに直撃した。

「わぷっ!」

「ああっ! ごめんロゼリア様! 出力調整間違えた!」

 ライトが慌ててロボットを止める。
 水色のドレスの裾が、茶色いシミで濡れてしまった。

「うう、冷たい……」

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