【完結】魔力0の訳あり王女、最狂につき取り扱い注意
オノレは頭が地面に頭がついてしまうのではないかというほどに深々と頭を下げている。
先ほど片手で上げたのはモルガンの頭を鷲掴みにするためだったようだ。
彼も無理やり頭を掴んで下げられてしまった。
「オ、オノレッ! 何をしているんだよ」
「失礼をお詫びします」
オノレはシャルレーヌに許されるまで、この体勢でいるつもりのようだ。
モルガンはもがいているが、オノレは大きな手のひらでがっちりと頭を掴まえていて抜け出せない。
(情に訴えかけるおつもりなのですね。なら、わたくしは……)
シャルレーヌは腕まくりをして、ある提案をする。
「でしたら、一発よろしいでしょうか? これで綺麗さっぱり……」
「このお詫びは必ずお返しいたします。今は拳を収めていただけないでしょうか」
「…………」
話している途中でオノレに遮られてしまった。
再び行き場のなくなった拳をブンブンと振り回すことしかできない。
このままでは気持ちがおさまらないからだ。
シャルレーヌのやる気満々の拳を見て、収めるつもりはないと判断したのだろう。