【完結】魔力0の訳あり王女、最狂につき取り扱い注意
臭くて狭く真っ暗な部屋。
カサカサと嫌な音が耳元を這うように蠢いている。
まるで実際にその場にいるようだった。
「…………え?」
ボロボロの布切れを纏い、骨と皮だけの腕が伸びていた。
絡まり合っているゴミが絡まっている髪の毛。
空腹に腹を押さえているのは魔法を発現する前の〝自分〟だった。
今すぐに目を背けたいのに、まるで縫い付けられているように動けなかった。
消えていたはずの過去が目の前にある。
(忘れていたのに……どうしてっ)
吐き戻しそうになるのを口元を両手で無理やり添えて抑えた。
膝から崩れ落ちそうになるのをなんとか堪える。
一歩も動くことができないのはどうしてだろうか。
「ぁっ……あ……っ」
侍女たちは暗闇で何も見えないことに戸惑っているようだが、アナベルが立ち止まっていることのほうが気になるようだ。
彼女たちの声が耳に届くけれど返事ができない。
「あら、アナベル様」
シャルレーヌの明るい声が響く。
「……突然、どうなさったのですか?」
カサカサと嫌な音が耳元を這うように蠢いている。
まるで実際にその場にいるようだった。
「…………え?」
ボロボロの布切れを纏い、骨と皮だけの腕が伸びていた。
絡まり合っているゴミが絡まっている髪の毛。
空腹に腹を押さえているのは魔法を発現する前の〝自分〟だった。
今すぐに目を背けたいのに、まるで縫い付けられているように動けなかった。
消えていたはずの過去が目の前にある。
(忘れていたのに……どうしてっ)
吐き戻しそうになるのを口元を両手で無理やり添えて抑えた。
膝から崩れ落ちそうになるのをなんとか堪える。
一歩も動くことができないのはどうしてだろうか。
「ぁっ……あ……っ」
侍女たちは暗闇で何も見えないことに戸惑っているようだが、アナベルが立ち止まっていることのほうが気になるようだ。
彼女たちの声が耳に届くけれど返事ができない。
「あら、アナベル様」
シャルレーヌの明るい声が響く。
「……突然、どうなさったのですか?」