約束の続きをもう一度~再会した御曹司の彼は、娘ごと私を甘やかして離しません~
「……これが、理由です……」
全てを話し終えた和葉は力なく俯いた。
これまで誰にも言えなかったこと、湊の元を何も告げずに離れた理由。
そして、湊の父親から受けた言葉や仕打ちの全てを打ち明けたのだ。
それを聞いた湊は何も言えなかった。
あまりにも酷過ぎて言葉が出てこなかったのだ。
父親が何かをしたのではないかという推測は以前から抱いていたが、まさかここまで酷いことをしていたとは思わなかった。
自分の大切な人を追い詰め、脅迫をしていたなんて、思いもしなかった。
「…………ごめんなさい……」
沈黙に耐えきれなくなったのか和葉が震える声で呟いた。
「本当は……一番に、湊さんに相談しなきゃいけないって分かってた……。だけど……言えなかった……湊さんのことが、大切だから……貴方の未来を奪うこともしたくなかったし……貴方のお父様のことを、悪く言いたくもなかった……何より……詩音を……っ、……貴方との子を――」
次の瞬間、湊が和葉の身体を強く抱き締めたことで、和葉はそれ以上言葉を紡ぐことが出来なかった。
「…………っ」
「ごめん……! 守れなくて……何も知らなくて……お前を苦しめて……一人で全部背負わせて……本当に、ごめん……!」
「……違っ……」
和葉の瞳からは大粒の涙が零れ落ちる。
「湊さんの……せいじゃ、ない……っ。私が……私が……っ」
「お前こそ、何も悪くない」
湊は抱き締める腕に更に力を込めた。
「だから謝るな……もう、何も言わなくていい」
「…………っ」
「ごめんな……辛い思いをさせて……。ごめん……本当に……ごめん……っ」
「……ひっく……」
どちらも悪いことは一つも無いのに、二人は何度も「ごめん」を繰り返す。
それしか、今の二人には言葉が見つからなかったのだ。
どれほどそうしていたのか、相手の体温を感じることで落ち着きを取り戻した二人。
その中で湊はある決断をした。
胸の中にあった迷いは、もうどこにもなかった。
父親への怒りは消えるどころか今まで感じたことがないほど激しく燃え上がっている。
(親父が……ここまでとは思わなかった……最低だ……)
父親としても、人としても、決して許してはいけない人間なのだと改めて思い知らされた湊は和葉の身体を抱き締めたまま静かに口を開いた。
「和葉」
「……はい……」
「安心してくれ。お前のことも詩音ちゃんのことも……俺が必ず守る」
「……湊、さん……」
「もう二度と、辛い目には遭わせない」
湊は一度言葉を切ると真っ直ぐに和葉を見つめた。
「今日限りで俺は親父とも会社とも関わりを断つ」
「――え……?」
「遠く離れた土地へ行って、誰にも邪魔されない場所で……三人でやり直そう」
「でも……それじゃ湊さんは……」
「会社も今までの地位も……必要ない。親父との関係も鳴海の姓も全て捨てる。和葉と詩音ちゃんと一緒に生きたいから」
「…………っ」
「二人が居てくれたら、他には何も要らない」
和葉の瞳からは再び涙が溢れ、湊はその涙を指先でそっと拭った。
全てを話し終えた和葉は力なく俯いた。
これまで誰にも言えなかったこと、湊の元を何も告げずに離れた理由。
そして、湊の父親から受けた言葉や仕打ちの全てを打ち明けたのだ。
それを聞いた湊は何も言えなかった。
あまりにも酷過ぎて言葉が出てこなかったのだ。
父親が何かをしたのではないかという推測は以前から抱いていたが、まさかここまで酷いことをしていたとは思わなかった。
自分の大切な人を追い詰め、脅迫をしていたなんて、思いもしなかった。
「…………ごめんなさい……」
沈黙に耐えきれなくなったのか和葉が震える声で呟いた。
「本当は……一番に、湊さんに相談しなきゃいけないって分かってた……。だけど……言えなかった……湊さんのことが、大切だから……貴方の未来を奪うこともしたくなかったし……貴方のお父様のことを、悪く言いたくもなかった……何より……詩音を……っ、……貴方との子を――」
次の瞬間、湊が和葉の身体を強く抱き締めたことで、和葉はそれ以上言葉を紡ぐことが出来なかった。
「…………っ」
「ごめん……! 守れなくて……何も知らなくて……お前を苦しめて……一人で全部背負わせて……本当に、ごめん……!」
「……違っ……」
和葉の瞳からは大粒の涙が零れ落ちる。
「湊さんの……せいじゃ、ない……っ。私が……私が……っ」
「お前こそ、何も悪くない」
湊は抱き締める腕に更に力を込めた。
「だから謝るな……もう、何も言わなくていい」
「…………っ」
「ごめんな……辛い思いをさせて……。ごめん……本当に……ごめん……っ」
「……ひっく……」
どちらも悪いことは一つも無いのに、二人は何度も「ごめん」を繰り返す。
それしか、今の二人には言葉が見つからなかったのだ。
どれほどそうしていたのか、相手の体温を感じることで落ち着きを取り戻した二人。
その中で湊はある決断をした。
胸の中にあった迷いは、もうどこにもなかった。
父親への怒りは消えるどころか今まで感じたことがないほど激しく燃え上がっている。
(親父が……ここまでとは思わなかった……最低だ……)
父親としても、人としても、決して許してはいけない人間なのだと改めて思い知らされた湊は和葉の身体を抱き締めたまま静かに口を開いた。
「和葉」
「……はい……」
「安心してくれ。お前のことも詩音ちゃんのことも……俺が必ず守る」
「……湊、さん……」
「もう二度と、辛い目には遭わせない」
湊は一度言葉を切ると真っ直ぐに和葉を見つめた。
「今日限りで俺は親父とも会社とも関わりを断つ」
「――え……?」
「遠く離れた土地へ行って、誰にも邪魔されない場所で……三人でやり直そう」
「でも……それじゃ湊さんは……」
「会社も今までの地位も……必要ない。親父との関係も鳴海の姓も全て捨てる。和葉と詩音ちゃんと一緒に生きたいから」
「…………っ」
「二人が居てくれたら、他には何も要らない」
和葉の瞳からは再び涙が溢れ、湊はその涙を指先でそっと拭った。