約束の続きをもう一度~再会した御曹司の彼は、娘ごと私を甘やかして離しません~
準備を終えてチェックアウトを済ませた和葉と詩音は湊と共にホテルを出る。
「湊さんは、まだ宿泊するの?」
駐車場へ向かいながら尋ねると湊は軽く頷いた。
「ああ、仕事の関係でな。ここにはまだ暫く滞在するんだ」
「そう、なのね」
「さ、乗って」
そう促されて車へ目を向けた和葉は思わず足を止めた。
「え……どうしてチャイルドシートが?」
後部座席には何故か幼児用のチャイルドシートが設置されていたことに驚く和葉に、湊は当然のように答えた。
「詩音ちゃんは必要な年齢だろ? さっき急いで部下に用意させたんだ」
「そんな……わざわざ」
「当たり前だ。俺から送ると言ったんだから」
その何気ない言葉に胸が温かくなる。
「湊さん……ありがとう」
「礼ならいい。それよりも早く詩音ちゃんを乗せてやってくれ」
「うん」
和葉は感謝を伝えると、早く乗りたがっている詩音をチャイルドシートへ座らせて自分もその隣へ腰を下ろし、
「それじゃあ出発するよ」
「お願いします」
「しゅっぱーつ!」
車は静かに走り出した。
駅までは車で十分くらいの距離なので、すぐに別れることになる。
だからこそ湊は送ると決めた時から考えていた。
この限られた時間で連絡先を聞くこと。
そして、出来ることならもう少しだけ彼女たちと一緒に過ごす時間を作ることを。
五分程走ったところで湊は意を決して口を開く。
「……なぁ、和葉」
「……何?」
「この先にショッピングモールがあるんだけど……良かったら、一緒に行かないか?」
突然の誘いに和葉は困ったように首を横へ振る。
「……悪いけど、そういうのは――」
すると、不思議そうな声が横から響いてくる。
「しょっぴんぐもーるってなに?」
詩音の問いに湊は穏やかに微笑みながら、
「デパートだよ。遊ぶところとか、食べるところとか色々な店が沢山あるんだ」
その瞬間、詩音の瞳がぱっと輝いた。
「しおん、しょっぴんぐもーるいきたい!!」
勢いよく声を上げる詩音に和葉は苦笑しながら言い聞かせる。
「詩音、今日はもうお家に帰らないと。昨日は沢山遊んだでしょ? 明日からまた保育園もあるし」
「やだ! いきたい!」
一度こうなると詩音は簡単には納得しないし機嫌を損ねたまま電車に乗せるのも一苦労だと分かっている和葉は小さくため息を吐くと、どこか諦めたように湊へ視線を向けた。
「……それじゃあ、連れて行ってもらってもいい? ショッピングモール」
「勿論」
和葉の問い掛けに湊は自然と笑みを浮かべると、駅へ向かっていた車をショッピングモールへ進路を変えた。
湊は狡い手を使ったと反省しつつも、和葉が駄目ならまずは詩音を味方につけようと詩音が喜びそうなことを第一に提案していたのだった。
「湊さんは、まだ宿泊するの?」
駐車場へ向かいながら尋ねると湊は軽く頷いた。
「ああ、仕事の関係でな。ここにはまだ暫く滞在するんだ」
「そう、なのね」
「さ、乗って」
そう促されて車へ目を向けた和葉は思わず足を止めた。
「え……どうしてチャイルドシートが?」
後部座席には何故か幼児用のチャイルドシートが設置されていたことに驚く和葉に、湊は当然のように答えた。
「詩音ちゃんは必要な年齢だろ? さっき急いで部下に用意させたんだ」
「そんな……わざわざ」
「当たり前だ。俺から送ると言ったんだから」
その何気ない言葉に胸が温かくなる。
「湊さん……ありがとう」
「礼ならいい。それよりも早く詩音ちゃんを乗せてやってくれ」
「うん」
和葉は感謝を伝えると、早く乗りたがっている詩音をチャイルドシートへ座らせて自分もその隣へ腰を下ろし、
「それじゃあ出発するよ」
「お願いします」
「しゅっぱーつ!」
車は静かに走り出した。
駅までは車で十分くらいの距離なので、すぐに別れることになる。
だからこそ湊は送ると決めた時から考えていた。
この限られた時間で連絡先を聞くこと。
そして、出来ることならもう少しだけ彼女たちと一緒に過ごす時間を作ることを。
五分程走ったところで湊は意を決して口を開く。
「……なぁ、和葉」
「……何?」
「この先にショッピングモールがあるんだけど……良かったら、一緒に行かないか?」
突然の誘いに和葉は困ったように首を横へ振る。
「……悪いけど、そういうのは――」
すると、不思議そうな声が横から響いてくる。
「しょっぴんぐもーるってなに?」
詩音の問いに湊は穏やかに微笑みながら、
「デパートだよ。遊ぶところとか、食べるところとか色々な店が沢山あるんだ」
その瞬間、詩音の瞳がぱっと輝いた。
「しおん、しょっぴんぐもーるいきたい!!」
勢いよく声を上げる詩音に和葉は苦笑しながら言い聞かせる。
「詩音、今日はもうお家に帰らないと。昨日は沢山遊んだでしょ? 明日からまた保育園もあるし」
「やだ! いきたい!」
一度こうなると詩音は簡単には納得しないし機嫌を損ねたまま電車に乗せるのも一苦労だと分かっている和葉は小さくため息を吐くと、どこか諦めたように湊へ視線を向けた。
「……それじゃあ、連れて行ってもらってもいい? ショッピングモール」
「勿論」
和葉の問い掛けに湊は自然と笑みを浮かべると、駅へ向かっていた車をショッピングモールへ進路を変えた。
湊は狡い手を使ったと反省しつつも、和葉が駄目ならまずは詩音を味方につけようと詩音が喜びそうなことを第一に提案していたのだった。