婚約者が魔法で猫になったので、キスで魔法を解こうと思います。
覆る理想のプラン
「殿下、キスをいたしましょう!」
イリリアがしゃがみ込み、魔法を解くために婚約者のレオンハルトを誘う。
「待て。それは本当に淑女のセリフか?」
白いふさふさとした毛並みに左右の瞳の色が違う猫……もとい、レオンハルトが答える。
「殿下、今は緊急事態ですので」
イリリアは目を瞑りレオンハルトと向かい合う。
ゆっくりと唇に柔らかい……肉球が触れる。
レオンハルトの右前足がイリリアとのキスを遮った。
「殿下?」
「待て待て、これで魔法が解けるという確証はないよな?」
「はい。そうですが何か問題でしょうか?」
「ある。大問題だ」
イリリアが小首をかしげるとレオンハルトは背中の毛を逆撫でて言う。
「こんなファーストキスはイヤだ!」
「殿下?!」
逃げ出すレオンハルト。
何だか知らないがレオンハルトはファーストキスというものに自分の理想のプランがあったようだ。
城内でこの事を知る者はまだ少ない。普通の猫だと思い、城を追い出されたり、捨て猫だと思われ飼い慣らされたり、とにかく不敬があったら大変だ。
「レオンハルト殿下、どこにいらっしゃるのですか?」
イリリアはレオンハルトの名前を呼びながら探す。
いつもレオンハルトが落ち込むと行く場所。大木の近くのガゼボまで来た。
「殿下、殿下~。出てこないと殿下の恥ずかしい秘密をひとつずつ暴露しますね」
だが返事はない。
「昔、レオンハルト殿下が東のアンデリス領地へ行った時――」
茂みから音がして可愛い白猫が出てくる。
「やめろぉ! イリリア! 肥溜めに落ちた話などするなっ!」
「もう。殿下、心配しましたよ」
「その割には思い出したくもない秘密を暴露しようとしたけどな!」
「殿下、早く魔法を解きましょう」
イリリアがしゃがみ込み、魔法を解くために婚約者のレオンハルトを誘う。
「待て。それは本当に淑女のセリフか?」
白いふさふさとした毛並みに左右の瞳の色が違う猫……もとい、レオンハルトが答える。
「殿下、今は緊急事態ですので」
イリリアは目を瞑りレオンハルトと向かい合う。
ゆっくりと唇に柔らかい……肉球が触れる。
レオンハルトの右前足がイリリアとのキスを遮った。
「殿下?」
「待て待て、これで魔法が解けるという確証はないよな?」
「はい。そうですが何か問題でしょうか?」
「ある。大問題だ」
イリリアが小首をかしげるとレオンハルトは背中の毛を逆撫でて言う。
「こんなファーストキスはイヤだ!」
「殿下?!」
逃げ出すレオンハルト。
何だか知らないがレオンハルトはファーストキスというものに自分の理想のプランがあったようだ。
城内でこの事を知る者はまだ少ない。普通の猫だと思い、城を追い出されたり、捨て猫だと思われ飼い慣らされたり、とにかく不敬があったら大変だ。
「レオンハルト殿下、どこにいらっしゃるのですか?」
イリリアはレオンハルトの名前を呼びながら探す。
いつもレオンハルトが落ち込むと行く場所。大木の近くのガゼボまで来た。
「殿下、殿下~。出てこないと殿下の恥ずかしい秘密をひとつずつ暴露しますね」
だが返事はない。
「昔、レオンハルト殿下が東のアンデリス領地へ行った時――」
茂みから音がして可愛い白猫が出てくる。
「やめろぉ! イリリア! 肥溜めに落ちた話などするなっ!」
「もう。殿下、心配しましたよ」
「その割には思い出したくもない秘密を暴露しようとしたけどな!」
「殿下、早く魔法を解きましょう」