婚約者が魔法で猫になったので、キスで魔法を解こうと思います。
ファーストキス
イリリアはガゼボの中の長椅子に座り、手招きした。
「そっ、そうだな。だいぶ理想とは違うが、どうせなら、ここが良い」
レオンハルトは小さな丸テーブルにジャンプして乗った。
そして、イリリアは目を瞑りレオンハルトの唇を待った。
「殿下、まだです?」
「イリリア、目を閉じたまま左を向いてくれ」
「え?」
イリリアはレオンハルトの声が左からしたので、そちらを向いてしまった。
すると、唇と唇が触れるのがわかった。猫の口ではない人間の唇だということに気がつく。
(ええ?)
二人の唇が離れる。イリリアはゆっくりと目を開ける。
眩しくて視界がぼやけている。視界が鮮明になると、そこにはいつも眺めている美しい顔があった。白く長いまつ毛に縁取られた左右の瞳の色が違う目と、高めの鼻、白い肌、薄い唇。
(唇、くちびる!?)
イリリアはさっきの出来事を思い出して赤面する。キスをしたのは可愛い猫ではなく、人間のレオンハルトだったからだ。
「殿下! 魔法はどうなったのです? 私はさっき猫殿下とキスをしたつもりだったのですが、殿下とキスをしたような気がしますが、それとも――」
レオンハルトは右手の人差し指でイリリアの口を塞いだ。
「イリリア少し、黙ろうか」
「はひ……」
レオンハルトも顔を少し赤くして言った。どうやら魔法は時間が来て解けただけだと推測できたが、レオンハルトがキスをしてきた意味がよくわからない。
最初は意味がわからなかったけれど、イリリアの中ではっきりしたことがある。
(私、殿下の事が……大好き)
しばらくこの出来事を思い出す度、赤面してしまうイリリア。
これがイリリアとレオンハルトのファーストキスになった。
「そっ、そうだな。だいぶ理想とは違うが、どうせなら、ここが良い」
レオンハルトは小さな丸テーブルにジャンプして乗った。
そして、イリリアは目を瞑りレオンハルトの唇を待った。
「殿下、まだです?」
「イリリア、目を閉じたまま左を向いてくれ」
「え?」
イリリアはレオンハルトの声が左からしたので、そちらを向いてしまった。
すると、唇と唇が触れるのがわかった。猫の口ではない人間の唇だということに気がつく。
(ええ?)
二人の唇が離れる。イリリアはゆっくりと目を開ける。
眩しくて視界がぼやけている。視界が鮮明になると、そこにはいつも眺めている美しい顔があった。白く長いまつ毛に縁取られた左右の瞳の色が違う目と、高めの鼻、白い肌、薄い唇。
(唇、くちびる!?)
イリリアはさっきの出来事を思い出して赤面する。キスをしたのは可愛い猫ではなく、人間のレオンハルトだったからだ。
「殿下! 魔法はどうなったのです? 私はさっき猫殿下とキスをしたつもりだったのですが、殿下とキスをしたような気がしますが、それとも――」
レオンハルトは右手の人差し指でイリリアの口を塞いだ。
「イリリア少し、黙ろうか」
「はひ……」
レオンハルトも顔を少し赤くして言った。どうやら魔法は時間が来て解けただけだと推測できたが、レオンハルトがキスをしてきた意味がよくわからない。
最初は意味がわからなかったけれど、イリリアの中ではっきりしたことがある。
(私、殿下の事が……大好き)
しばらくこの出来事を思い出す度、赤面してしまうイリリア。
これがイリリアとレオンハルトのファーストキスになった。


