**confection**
その時、突然強い力に腕を引っ張られた。
予想外の出来事に、驚いて顔を上げる。
そんな俺の目の前には、含み笑いを浮かべた龍雅がいた。
「…行くぜ!!」
「はあ!?」
「早く行くぞ!!さっさと立てよ!!」
「ちょっ…マジかよ…」
戸惑う俺をよそに、龍雅がニコニコと俺を立たせる。
宗太は少し呆れてきた…ように見えたが、若干楽しんでいるようにも見える。
周りを見渡し美春と俊に助けを求めようと目配せしたが、どうやら2人もそのつもりらしい。
「ま、待て!!行くぞってどこに!!」
「は〜あ?今更なに言っちゃってんのお〜?」
「いや、でもだなあ」
ぐいぐいと腕を引っ張られ、予想以上に強い引きに思わず足元がもつれる。
なんだってんだよマジで!!
冗談も休み休み言え!!
寝言は寝てから言えって言われた事ねえかー!?
「ま、諦めて素直に来いよ。気になって仕方ねえクセに」
「なっ…宗太まで!?」
「とりあえず見学だ。見学〜」
こっ…こいつらマジで……
滅茶苦茶すぎる。
バタバタと慌ただしく教室内を飛び出し、廊下を駆け抜けた。
何事かと振り返る奴らの顔も気にせず、いつの間にか龍雅の腕が外れても、自ら駆け出していた。