キミと、世界の果てまで。
クロスの掛け声により、あたしの止まっていた足は動き出し、どんどん加速していく。
自分の運動神経の良さにこんなに感謝する日が来るとは、思ってもいなかった。
強が不得意でも、あたしはこの足があれば、どこまでも胸を張っていられる気がする。
自慢の俊足を生かしながら、あたしの向かう先はただ一つ。
―――あのブラックホールの元だ。
先程からブラックホールの動きを観察していると、今だに出現しては消え…の運動を繰り返している。
だけど、あたしの頭の中ではある疑惑が浮上していた。
「きっと、ブラックホールの進む先に、チャームが潜んでいるんだ」
黄色のチャームの攻撃があのブラックホールならば、きっと町中を壊滅状態まで追い込むと、チャームの元へと戻っていく、
そう予想したのだ。
チャーム、
もうアナタの思い通りにはさせない…!
この世界の光を、無くさせはしないんだから!
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