キミと、世界の果てまで。



「あった…」




予想通りの展開だった。

あまりにもあっけなかった。



黄色のチャームは、寛司が特に気に入っていた龍をモチーフにした、巨大ピアスの中に埋め込まれており、


あたし自身も寛司が付けている所を何度も見ていた、馴染みのあるピアスだった。



こんな身近にチャームは潜んでいたのに、それに気が付けなかったあたしって…。



自分の不甲斐無さを痛感しながらも、あたしはチャームを封印しようと杖を持ち直そうとする。


…が、あたしはある重大な事実に気が付いてしまった。




「そういえば、クロスの力でバリアを張ってるけど―――このバリアを解かないと、封印出来ないよね?」




クロスの杖から繰り出す事の出来る技は、バリアを張る事と、チャームを封印する事の二つ。



だけど、いくらクロスでも、同時に技を繰り出せる程丈夫ではない。



つまり。

チャームを封印しようと思えば、このバリアを解かないと、封印する事が出来ないのだ。




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