キミと、世界の果てまで。
***



真っ暗だ。

そして、冷たい。


あたしの視界には、滅亡寸前の地球と同じような空間が広がっていた。


どこまでも暗黒の世界が続いていて、歩いても歩いてもヒカリが訪れない世界は、悲しくなる程に、虚しい。



記憶が戻った時には、既に此処に居た。


震える程に質素な風景を目の当たりにして、あたしは確信してしまった。



―――ああ、あたしは死んでしまったんだ、と。



あんなに壊滅状態だった地面も、揺れていた空間も、何一つ存在する事はなく、ただ暗闇が広がっているだけの淡白な世界。


あたしはその場から動く事はなく、ただ周りを見渡すばかり。



ここは、死後の世界なのだろうか。

それとも、ダメージを受け過ぎた、今の地球の姿なのだろうか。




.
< 26 / 312 >

この作品をシェア

pagetop