キミと、世界の果てまで。



力が込められる。

首が絞まり、息が出来ない。

苦しさから、涙が止まらない。




「いいぞいいぞォ…!もっと苦しめ、もっと嘆け…!」




最後のチャームは、思ったよりも手強い。


あたし達が反抗出来ないという弱点を生かし、人間を駒として操り、地球を壊そうとしている。



地殻変動などの、自然だけが地球を破滅させる手段では無い。


人間が狂い、そして人間が“愛”を失って、人間同士が戦いに手を染めたら、地球など簡単に滅亡してしまうのだ。



なんて、希望の見えない世界なんだろうか。




「さぁ、死ね!」




男の人があたしの首を掴んだまま、空中に持ち上げようとしたその瞬間、フッと首元を締め付ける感覚が無くなった。


大量の空気が入ってきてむせるあたしの前に、ある二つの影が立ち塞がる。




「テメェ…未来に何すんだよ!」



「いくらチャームに操られているとは言え、これは酷いだろ…」




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