さよならとその向こう側
「ふざけんな!何言ってんだよ!?」


私の言葉を聞いて、更に怒り出す敦。

当たり前だよね。

せっかく助けた私がこんな事考えてるんだもん。

だけど――。


「でも、私……。もう取り返しのつかない事しちゃったの。最低なの、最低な女になっちゃったから……。」


「…は?」


言いながら涙が溢れて来る。


そう、昨日意識を取り戻してからずっと苦しかった。

自分勝手な感情に支配されて、最低な事をした私。


なんであんな事したのか、自分でもよく分からない。


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