さよならとその向こう側
「嫌われてるだろうし、呆れてるだろうし、会いたいけど、実さんに会うのが怖いの。会ったらきっと、さよならされて、それで何もかも終わっちゃう。そんなの堪えられない!そんな思いする位なら、もう二度と実さんに会えなくなるなら、死んだ方がましだった!!」
そう。
だから意識なんて戻らなかったんだと思う。
さよならされてしまう現実から逃げたかった。
あの日までは、嫌がられてもなんとか会いに行ってた。
でもそれは、実さんが私を突き放す事なんて出来ないはずだと何となく分かっていたから。
だけど、父は実さんの気持ちを受け入れてしまったし、挙げ句の果てに"彩夏"に嘘をついて、携帯電話を投げ捨てて――。
自ら嫌われる様な事をしてしまったの。
そう。
だから意識なんて戻らなかったんだと思う。
さよならされてしまう現実から逃げたかった。
あの日までは、嫌がられてもなんとか会いに行ってた。
でもそれは、実さんが私を突き放す事なんて出来ないはずだと何となく分かっていたから。
だけど、父は実さんの気持ちを受け入れてしまったし、挙げ句の果てに"彩夏"に嘘をついて、携帯電話を投げ捨てて――。
自ら嫌われる様な事をしてしまったの。