感方恋薬-かんぽうこいやく-
好きでも無い相手を、強制的に好きにさせてしまう薬…本当にもろ刃の剣だと自分の体で実感した。


「ま、まずいな…」


そう思った瞬間、あたしの耳元で爺の声がした。


「どうじゃ、分かったじゃろ。秘密にしろと言った意味が」


あたしは、咄嗟に後ろを振り返って見たが、爺の姿は見えなかった。


今回は、声だけ、あたしに聞こえて居る様だ。
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