准教授 高野先生のこと
「なんだ……そっか、そうだよな」
真中君はとりあえず一応納得したようだった。
「じゃあ、ボクが高野サンに頼んでOKならいいんだよね?」
「うん。も、もちろん」
なんだか、どのみち結論は決まっていたような……。
喜んで、よっしゃ!とガッツポーズする真中君。
「やった!ボクも虎の穴の門下生だっ!」
「虎の穴って……」
あの研究室が虎の穴???
「だってさ、シオリン最近すげー出来る感じじゃん。ボクも負けてられない」
「そんな……」
戦友ともいうべき友人に誉められると素直に嬉しく照れくさい。
そんなわけで――
高野先生との勉強会は、二人きりのめるくめく?個人授業から――
虎の穴の秘密の特訓?になりそうな気配なのだった。