准教授 高野先生のこと
秋ちゃんのうちへ向かう電車の中で、私は先生のことばかり考えていた。
もう、会いたくて会いたくて。
禁断症状で今にも発狂しそうなくらい。
先生とは二人で海へ行った日曜日以来まったく会っていない。
あの日――
あれから結局、晩ごはんも先生と一緒に食べてすっかり夜になっていた。
私はさっきのさっきだし、今日の今日で有り得ないよなぁ、と思いつつ……。
それでも――
このあと何か大きな展開が待ち受けているのでは???
などと、勝手に妄想しては打ち消したり……。
そんなことを頭の中で繰り返していた。