准教授 高野先生のこと
安全運転につとめる先生の横顔はニコニコしていて嬉しそう。
「カレーって市販のルーを使ってもそれぞれの家庭の特徴とかでるじゃない?」
確かにそれはそうかも。
うちのカレーも普通に売ってる市販のルーを使うけど我が家なりの流儀?があるし。
「だから、詩織ちゃんちのカレーが食べてみたいなぁって」
「いいですよ。でも、うちのカレーって辛めなんですけど大丈夫ですか?」
「うん。4丁目くらいまでなら大丈夫だと思う」
「それ、どこですか……」
「地獄の4丁目?」
「よくわからないですけど……まあ3丁目くらいだから大丈夫ですよ」
もんのすごくいい加減に答えていた。
先生と私の会話って、けっこういつものらりくらり。
だけど――
これがなかなか重要なのかも。
先生が私と一緒にいたいと思ってくれる所以はここなのかもって。
ご機嫌な先生の横顔を見ながら、ちょろっとそんなことを思ったりした。