准教授 高野先生のこと
当然といえば当然なのだけど、ろうそくのサービスには本数の制限があった。
「こちらのろうそくを10歳分に見立てて年齢に合わせるのも一般的ですよ?」
お姉さんは親切に少し大きめのろうそくをすすめてくれたけど――
「いえ、やっぱり33本でお願いします」
決まった数を超えた分はもちろん有料。
それでもぜんぜんかまわない。
これみよがしに33本のろうそくの立ったハリネズミのようなバースデーケーキ。
それを想像すると――
私のわくわく感はさらにさらに大きくもくもく膨らんだ。
先生のうちの台所で足りないものはほぼなかった。
恋愛は久しぶりだと言っていた高野先生。
けど、それでも……。
ここで先生の為にごはんを作った女の人もいたんだろうなぁ……。
なんてことをふと考えて、いやいや先生はマメに自炊する人だからと打ち消した。
作りなれた我が家のカレーは普通に美味しく上々の出来。
「先生的にはこれって何丁目になるんでしょう?」
「んー、3丁目かな。けど、ちょっと歩いて気づいたら4丁目?くらい4丁目寄り」
まーったく基準がわからないけど……。
どうやら辛さ的には大丈夫の範囲だったようである。