准教授 高野先生のこと

当然といえば当然なのだけど、ろうそくのサービスには本数の制限があった。

「こちらのろうそくを10歳分に見立てて年齢に合わせるのも一般的ですよ?」

お姉さんは親切に少し大きめのろうそくをすすめてくれたけど――

「いえ、やっぱり33本でお願いします」

決まった数を超えた分はもちろん有料。

それでもぜんぜんかまわない。

これみよがしに33本のろうそくの立ったハリネズミのようなバースデーケーキ。

それを想像すると――

私のわくわく感はさらにさらに大きくもくもく膨らんだ。




先生のうちの台所で足りないものはほぼなかった。

恋愛は久しぶりだと言っていた高野先生。

けど、それでも……。

ここで先生の為にごはんを作った女の人もいたんだろうなぁ……。

なんてことをふと考えて、いやいや先生はマメに自炊する人だからと打ち消した。


作りなれた我が家のカレーは普通に美味しく上々の出来。

「先生的にはこれって何丁目になるんでしょう?」

「んー、3丁目かな。けど、ちょっと歩いて気づいたら4丁目?くらい4丁目寄り」

まーったく基準がわからないけど……。

どうやら辛さ的には大丈夫の範囲だったようである。


< 299 / 462 >

この作品をシェア

pagetop