准教授 高野先生のこと

後片付けをきっちり済ませたら、いよいよ満を持しての?ケーキ登場!

「針供養ってさ、こんな感じなのかな」

「あれは豆腐か蒟蒻ですよ」

立った、立った、ろうそく立ったぁ~!

ろうそく多すぎ、ろうそく密度?高すぎ!

私の気持ちはいい感じに盛り上がってきた。


「詩織ちゃん、点けた先からろうが垂れてきてるけど……」

「ちょっとくらいのろうはね、いい薬になるんですよ!」

これじゃあ田舎のお婆ちゃんの民間療法だ。


「先生!早く一気に吹き消して下さい!」

「ええっ」

「願いごと、忘れないでくださいねっ」

「そんな……えーと……」

「早くっ!ろうが垂れてきてますよっ」

さっきと言ってることが違うような……。

「じゃ、じゃあ……ふ、不老長寿!」

「はぁ!?」

先生の壮大で強欲で無理むりな願いと共に――

33本のろうそくの炎はめでたく見事に吹き消された。


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