准教授 高野先生のこと

時計の長い針が12、短い針が2のところにくるまで。

私はこまごまとした家事をやりつつのんびりとすごした。

洗濯をしたり、アイロンをかけたり、ちょっとコンビニに行ったり。

それから冷蔵庫の中身も整理してあげた。

これは消費期限切れの食品等の危険物を除去する非常に重要な任務である。

本日は野菜室のしなびた人参と冷凍庫の中で2週間ちょい経ったひじき煮を処分。

彼の生命の安全を脅かすものは、何人たりとも?許さない!

なんちゃって……あーあ、私ってほんっとアホだ……。


今日も今日とて寛行さんは時計の針のお約束をきっちり守った。

そして――

部屋の隅っこでおとなしく、むむむむぅと読書に耽る私をお迎えにきてくれた。

「お待たせ……って、それ、読んでたの?」

「うん。渡辺淳一大大大大大先生」

「好きなの?」

「さっき初めて読んでね、もう上品で知的なエロさにメロメロメロリンだよ!」

「さあさあ、よい子はホットケーキでも食べようね……」

「ああっ、まだ途中なのに!」

そうして寛行さんは、やや興奮気味の私からバイブル?を取り上げた。



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