准教授 高野先生のこと
2.


それからというもの、

君はいつも僕の心の中にいました。

僕はもう、すっかり恋に落ちていたのです。

恋に臆病になっていた僕に力をくれたのは、

思いがけず届いた君からの手紙でした。

とても君らしい、細やかな優しさと、

肌触りのよい毛布みたいな温もりは、

少々長患いで不安と焦りを感じていた僕に、

安らぎと救いを与えてくれました。

そうして、僕は、

僕を気にかけていてくれた君に、

僕の頼もしい味方の君に、

そんな君の心に近づきたくて、

なけなしの勇気を振り絞り、

すぐさま返事を書いたのです。

なんとなく、手紙がきっかけで、

毎日メールのやりとりをするようになり、

僕の心の中で君の存在は、

ますます大きくなっていきました。

君はもう、空気のように自然で当然で、

僕の日常に必要不可欠な存在でした。

僕のそばにいてくれるのが当たり前で、

なくてはならない人になっていたのです。
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