吸血鬼の花嫁
ふと、目を開けると心配そうな顔をした少年が覗き込んでいた。
ぱちぱちと、目を瞬く。
どうやら私は気を失っていたらしい。
知らない間に柔らかな布団の上へ寝かされていた。
「おい!目を覚ましたぞ、吸血鬼」
よく、状況が飲み込めないまま辺りを見回した。
椅子に座って本を読んでいた青い髪の吸血鬼が、私を見る。
私は我に返ってかばりと起き上がった。
慌てて首筋に触る。
噛み痕は、なかった。
「何を…したの…?」
体を確かめるが、特に変わった様子はない。
「そのうちに分かる」
吸血鬼の言葉に少年が同情しているような複雑な顔をした。
なぜ、こんな顔をするんだろう…。