【完】約束=願い事
わたしはショートパンツのポケットに入れていた手帳を出した。
綺麗な星が散りばめられた、黒く輝く夜空が表紙の手帳。
「これ見ちゃった」
ちょうど赤いハートの花火を観ていた照は、
わたしが持つ手帳に目を移した直後、驚いて言葉をなくした。
「最初は手帳だって分からなかったの。
でも分かっても、止まらなかった。
勝手にごめんなさい」
「……」
照はショックから抜け出せない様子。
「わたし、崇佑のこと好きだよ。
優しくて真っ直ぐで、わたしのことを助けてくれた。
好きだって言ってくれた。
わたしのことすごく考えてくれているみたい。
プレゼントまでくれたの。綺麗な髪飾り」
崇佑のことを思った。
わたしのことを好きになってくれた崇佑。
誰も気に留めなかったわたしを見つけてくれた。
やり方は不器用だし、勝手に調べたりされて不快だったけど、
本当にあの場所から助け出そうとしてくれた。
でも。
「でも、わたし他に好きな人がいたの」