感方恋薬－知られざる月の館－

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「結論から言うと、これは、恋文だな」


「恋文？呪文じゃないんですか？」


『四角』はあたしを見もう一度見直すと「呪文？何の事だ？」と不思議そうにあたしに訪ねた。


「あ、い、いえ、何でもないです…」


職員室で『四角』から巻物と、解読結果のメモ用紙を受け取りながらあたしは、少し怪訝な表情を浮かべながら答えた。


「内容は、その紙に書いてあるから、原文と照らし合わせながら、良く読んでみなさい。ところで、君の先祖に、君と同じ名前の人が居るのかね」


「へ？…私と同じ名前の人ですか？」

あたしは、叔父、叔母、祖父母の名前を思い出してみたが、あたしと同じ名前の人物に心当たりは無かった。