俺様の飼い猫。
「御、堂、さん…。」
「おう。また会ったな。」

綺麗な顔を悪戯な笑みに変えて、あたしを見下ろす。

「案内してくんないのか?」
「あ、はい…こちらへどうぞ。」

奥のカウンターへ案内する。
昨日の朝部屋で見たスーツ姿の御堂さん。

「また来てくれたんだ、総吾。」
「はぁ。」

何を言っていいかわからず、御堂さんの隣で呆然と立っていると景司さんが気付いたのか「高校の後輩なんだよ総吾は」と言ってきた。

「えぇ!?そうなんですか!?」

あたしは思わず大声を出してしまって、店内の注目の的となってしまった。

「す、すいません…。」

景司さんは相変わらずニコニコしてるし、御堂さんは恥ずかしそうに前髪押さえてうつむいてるし。

「比奈、この間カクテルの作り方教えただろ?」

まだ恥ずかしくて顔の上げらんないあたしは、景司さんの言葉にちっちゃくうなずく。

「総吾に作ってやれ。」
「え…?あ、はい…。」
「今日はおごってやるよ、総吾。」
「どうも。」

それだけ言って、景司さんは持ち場に戻っていって、カウンターにはあたしと御堂さんだけになった。

「早く作れよ。」
「いいですけど…あたしが作れるのって、1個しかないですよ?」
「いいんだよ。俺が景司さんに教えておいてくれって頼んだんだからな。」
「え…?」


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