引き金引いてサヨウナラ
その日は、晴香が美菜に声をかけ、久しぶりに二人であの遊園地に行こうと言った日だった。
「あ、飛行機……」
ふと空を見上げると、四筋の白い雲を紡ぎだす飛行機が飛んでいた。
晴香と美奈はしばし見入り、見える限りの空から消えるまで、眩しさを我慢しながらジッと見つめ続ける。
二人が考えていることは同じで、あれに乗っているのが弘と叶でなければいい、というものだった。
美菜はいまだ、達也に言われたことに結論を出すことが出来ないでいた。
『成人も未成年も関係なく、いつかは戦争に行かねばならないとしたら?』
なんど自分に問いかけても、『弘と叶が行くのはイヤ』という答えを出し、そんな自分に溜め息をつく。