引き金引いてサヨウナラ


部屋に戻ると、住人が半分になってしまったことをひしひしと感じて、余計につらかった。


同じ部屋で共に寝起きをし、訓練したことが、次々と思いおこされる。


主の姿がない彼らの荷物が視界に入るたび、叶の胸の奥を詰まらせた。


「仁……弘……」


少し遅れて和也が部屋に入ってきた。


視線を合わせないようにしている叶に、和也は何も言わなかった。




しばらくして、部屋の外がひどく騒がしくなった。


和也が無言で部屋を出たため、叶は気になりはしたものの、仕方なく部屋のベッドに横たわる。


ドタドタと走ってくる足音がして、和也が息せききって叶の元にやってきた。


そして、叶に向かって叫んだ。

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