焦れ恋オフィス
「芽依…。何でここに…。お前も開発部の飲み会か?」

「は?…違うよ。私はたまたま母さんと弟と…」

びっくりしてただ見つめる私の側に来ると、夏基は手を私の頬にあてて、心配そうに

「なんだか顔色悪いぞ。体調良くないのか?」

「ううん。ちょっと暑くて休んでただけ…」

夏基の手の温かさが頬に伝わって、優しい気持ちになる…。
思わずその手を、私の手で押さえてしまう。

まるで離して欲しくないように。

「相模さんとは会えたの?」

「…あぁ。色々勉強になったよ。…で、今から開発部の飲み会。
宏二からどうしても来いって電話がきて…」

苦笑しながら呟く夏基の瞳は、気のせいか普段と違う。


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