焦れ恋オフィス
「戸部さんが来るの楽しみに待ってたんですよ。早く一緒に飲みましょうよ」

「あ…。遅くなって悪かったな…。」

「本当ですよ。そろそろ二次会に移ろうって話なんで、まだまだこれから付き合ってもらいますからね」

そう言って夏基の腕に手をかける女の子は、その時やっと私の存在に気付いたようで、怪訝そうにつぶやいた。

「…佐伯さん?」

「…あ…こんばんは」

反射的に挨拶をしながらも、どうして私の事を知ってるんだろうって不思議に思う…。

「どうして佐伯さんがここにいるんですか?」

笑ってるけど…冷たい声で。
夏基の腕は掴んだまま。

…あぁ、この子も夏基の事好きなんだ…。

慣れてるけど、そんな女の子を見るとやっぱり胸が痛い。

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