焦れ恋オフィス
「巧も、やっと認めてくれたから」
「え……?本当?」
隣りの真里さんは、複雑な笑顔で私を見ながら小さく溜息をついた。
「……私も、芽依ちゃんの選択を心から正しいって思ってるわけじゃないのよ?」
「……」
「一人で産んで子供を育てるって、大変だし」
「……」
「芽依ちゃんが頑張りきれない事もきっと出てくる」
心配している気持ちを隠そうともせずに、真里さんは語りかけてくる。
私の瞳を見ながら、どこか悲しげな表情で、まるで諭すような声で。