AEVE ENDING
(早々と僕から橘を引き離し、金輪際、顔を合わせないようにするつもりか…)
そうして第三者の口から「婚約」を聞いた倫子がなにを思うか―――。
正直どうでもよかったが、己の介入しないところで「アレ」に影響がでるのだけは許しがたかった。
(どうせ離れたのだって、ひとりで考え込んだ結果なんだろうし―――)
だからといって、そうして自分から簡単に離れられるということが、実際、なにより気に喰わないのだ。
結局、倫子にとって己の存在は、この程度だったということか。
(―――いいや、まさか)
わかっていながら、それでも鐘鬼に笑いかける倫子が癇に障って仕方なかった。
「…橘さんを、どうするおつもりですか」
アナセスが余計な口をきく。
それほどまでに彼女を気に掛けているのか、或いは、ただのお節介か。
「わたくしとしては、早々に問題解決して頂きたく思っています。橘さんに関しては、うちのロビンもなにかと気になるところがあるようですし」
―――訂正。
ただの脅迫だった。
幼くきれいな顔をしていながら、彼女もなかなかの策士だ。
「君に言われなくてもわかってる」
そう初めから、こんな馬鹿げた騒動、そのままにしておくつもりはない。