トラックで輝く君を
「はぁ………。」



思わずため息が漏れる。

やっていられるか、と仕事を投げ出したくなった。





「蜜菜、顔死んでる。」





台所へ入ってきたのは健人先輩。

開口一番、なんて事を言うんだ





「……。」





でも、否定はできない。





「あんまり無理するな、
そう言ったの忘れたのか?
市村は東海高校のやつと揉めたからスゲー機嫌悪いし、大変だろ?」



「なんとかします。
……私以外にやる人いないし。」



「あんま背負い込むなよ。
じゃ、俺は練習行くから。」



「いってらっしゃいです。」





健人先輩がいなければ、今すぐに逃げ出すところだったかもしれない、と思う。





「よし、頑張ろう。」





気合いを入れ直し、洗い物を終わらせた。





そういえば…そらちゃんとみずき先輩はどこにいるんだろうか。

きっと、みずき先輩は練習についていったはず。





じゃあ、そらちゃんは…?




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