黒くなった、天使
天使は
鎖でつながれた
山のような岩石を背負って、
夜の間中砂浜で儚石を探す
日が昇る前
なんとか、
一個を手に入れ
石の牢屋に投げ込む
儚石は
妖精の手に触れられる事なく、
夜をむかえ石の命を終える
山へ行き
青水晶を探し、
石の牢屋へ投げ込む
触られる事なく
夕陽がきて、暗くなり、
青水晶もただの水晶に変わる。
その夜も天使はまた砂浜へ行く、
多くの砂をかき分け、
かき分け、
一つの儚石を探し、
牢屋へ投げ込む
次の夜、山へ行き、
岩石と鎖を背負い、
川を上りながら石を探し
持ち帰り
石の檻へ投げ込む
何日も何日も繰り返しました。
海と山に一日置き、
交互に通います
天使が歩いた海への道、
山への道には
数え切れない
沢山の足跡が
出来あがっていました。
人間たちは陰で言いました
「なんて無駄な事をしてるんだ」
人間達は何かを知っている
様子でした。
天使は考えました
「きっと儚石と青水晶が
二つ同時に揃えば喜んでくれる」
石の牢屋には死んでしまった
儚石と青水晶だけが
多く積まれていきました
どんなに頑張っても、
今の天使では
一晩に二個の石を集めるのは
不可能です。
天使の背中や足には、
岩石で無数の傷がつきました。
羽もすっかり擦り切れて二本の、
羽の骨格だけが
残っているだけです。
良く見れば何枚か
黒い部分は残っています。
悪魔の血の黒です。
天使はとうとう石の牢屋前に
へたり込み泣き出しました
自分の気持ちが
伝わらないからではありません。
石を二つ揃えられない事と、
どうすれば妖精に
笑顔が戻るのか
分からないからです。
鎖でつながれた
山のような岩石を背負って、
夜の間中砂浜で儚石を探す
日が昇る前
なんとか、
一個を手に入れ
石の牢屋に投げ込む
儚石は
妖精の手に触れられる事なく、
夜をむかえ石の命を終える
山へ行き
青水晶を探し、
石の牢屋へ投げ込む
触られる事なく
夕陽がきて、暗くなり、
青水晶もただの水晶に変わる。
その夜も天使はまた砂浜へ行く、
多くの砂をかき分け、
かき分け、
一つの儚石を探し、
牢屋へ投げ込む
次の夜、山へ行き、
岩石と鎖を背負い、
川を上りながら石を探し
持ち帰り
石の檻へ投げ込む
何日も何日も繰り返しました。
海と山に一日置き、
交互に通います
天使が歩いた海への道、
山への道には
数え切れない
沢山の足跡が
出来あがっていました。
人間たちは陰で言いました
「なんて無駄な事をしてるんだ」
人間達は何かを知っている
様子でした。
天使は考えました
「きっと儚石と青水晶が
二つ同時に揃えば喜んでくれる」
石の牢屋には死んでしまった
儚石と青水晶だけが
多く積まれていきました
どんなに頑張っても、
今の天使では
一晩に二個の石を集めるのは
不可能です。
天使の背中や足には、
岩石で無数の傷がつきました。
羽もすっかり擦り切れて二本の、
羽の骨格だけが
残っているだけです。
良く見れば何枚か
黒い部分は残っています。
悪魔の血の黒です。
天使はとうとう石の牢屋前に
へたり込み泣き出しました
自分の気持ちが
伝わらないからではありません。
石を二つ揃えられない事と、
どうすれば妖精に
笑顔が戻るのか
分からないからです。