魔女のカウントダウン☆

『何故?』
あたしは訊いた。

支配人は、照れ臭そうな顔をして答える。
『…それは、いつしか このわたしが、毎年やってくる彼女に恋をしたからです』


『・・・・・』

場が、水を打ったように静まり返る。


『…そっ それから、2人はどうなったんですか?』
歩夢が問いかけた。


『はい…彼女はその後、彼を諦めたのか…シーズンになっても、ホテルに来なくなりました。わたしは彼女の連絡先を事前に訊いていたので、彼女に逢いに行き、やがて…お付き合いさせて頂ける事になり、そして彼女にプロポーズ迄、したのです』

一也が口を開く
『えっ…て事は、彼女と支配人さんが、結婚したって事ですか?』
『残念ですが…』
支配人は静かに首を横に降る。…そして

『けれど、その年のオリンピックで、彼が怪我さえしなければ、または、そのニュースを彼女が知らずにいてくれたら、きっと、彼女とわたしは結婚していたでしょうね』

遠い目をしながら、そう言った。




< 126 / 302 >

この作品をシェア

pagetop