魔女のカウントダウン☆

その夜、大福をタップリと買って、高崎の家に行くと

『まあ…嫌だわ!この子ったら、先生に恥ずかしい事言って』

高崎のお母さんは、そう言って、頬を赤らめていたが、やはり…高崎を安心させてやりたくて俺は

『あの、出来れば、離婚はしないと高崎に約束してあげてくれませんか』

と、お願いした。

奥の部屋から、姿を見せる
高崎とお父さん

『あっ、はい 先生…』

お母さんは、高崎の目線迄、膝を落として 肩の上に両手を乗せた。

『あのね…お父さんとお母さんは、離婚なんて 絶対しないよ』


『そうかなあ〜』
首を傾げる高崎

『だって、しょっちゅう喧嘩してるし、解んないじゃないか!』


『喧嘩してても、離婚しないんだよ』


『本当に? どうして!?』

『お父さんとお母さんは、魔法にかかってるから…』


『魔法?』

お母さんのあまりにも、以外な台詞に、高崎よりも早く訊いたのは、俺の方だった。

その時
『ああ…魔法だ』

今度は、お父さんが笑って頷いた。


そして、その後 お父さんから訊いた話に、俺は 目を見開く事になる。

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