魔女のカウントダウン☆

俺は、その後に続く、めると彼氏との関係について語る歩夢ちゃんの話に耳を傾けた。

めるの彼氏が毎年、必ず浮気を繰り返している事。

そして、それによって彼女が、何も言えずに苦しんできた事…。

『あたしはね、めるに都合のいい女になって欲しくないんだよ。クリスマスイブの夜に、泣きながら1人で歩いてきためるを、断ち切って欲しいんだよ』

歩夢ちゃんは、そう言うと
俺を直視した。

加奈ちゃんが口を開く。
『もう1つだけ、いい事を教えてあげる… めるはね、一昨年も去年も、東京に戻る前の晩に、朝迄、泣いてたんだよ』


『朝迄、何故?』


『さあ…めるが、もし今日来たら、訊いてみなさいよ…』


含み笑いを浮かべる加奈ちゃん



『める…』


俺は、空を見上げた。

一年は、長いようで、あっと言う間だったと思う。

だが、その一年の中で、やっぱり、俺はお前を想っていた。


俺は、好きな女の忘れ方を知らない…


それ所か、お前が 恋しくて、想いが雪のように積もっていくんだ。




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