魔女のカウントダウン☆

その時

『さあ…カウントダウン、30秒前です!!』

司会者の声が場内に響く
(だけど・・?)

その先が、気になったけどあたしは、司会者に視線を向けた。

『20秒前!!』


『10秒前、さあーー!!皆さん、一緒にカウントダウンしますよー!!!!』

いよいよ、カウントダウンの始まりだ!!
『9、8、7!!』

司会者と一緒に、みんなが声を揃えてカウントを始めた。 その時

『める!俺…』

突然、耳元で幸也の声が聞こえた。

『えっ!?』

驚いて、幸也を見上げるあたし
幸也の瞳とあたしの瞳が、まるで、ロックされたみたいにガチッと重なった。

『6、5、4、』

次々と残り少なくなってゆくカウント

幸也の顔が、あたしに近づいてくる。

心臓の鼓動が、痛い位に、胸の扉を叩いた。

『3!』

唇の距離が、後 数mmと迫る。

『2!!』

あたしは、瞼を閉じた。

『1ーー!!!』

完全に重なり合った唇と唇


『おめでとうございます!!!』

司会者の大きな声が、聞こえた。

『パンッ!パンッ!』

クラッカー音が鳴り、一斉に、色とりどりの紙吹雪が舞う中で、あたしと幸也は、キスをした。

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