魔女のカウントダウン☆

司会者に続いて、みんなも大声でカウントを切った。

『9、8!!』

隣の男も、声を張り上げ、カウントを切っている。
ーーーあたしは

こんな所で、こんな男と、何をしているんだろう? と思う。

『7!!』

こんなの全然、楽しくないよ。


『6!!』


だって、頭に浮かぶのは


『5!!』


あいつの事ばっかりなんだもの…


『ゆ・・き・・』

口元から、名前が漏れそうになる。
先程から、必死に押さえていた涙が、一滴 頬に零れ落ちた。


その時


『4!!』と言う司会者の掛け声と共に、誰かがあたしの手を強く掴んだ。




< 98 / 302 >

この作品をシェア

pagetop