魔女のカウントダウン☆
司会者に続いて、みんなも大声でカウントを切った。
『9、8!!』
隣の男も、声を張り上げ、カウントを切っている。
ーーーあたしは
こんな所で、こんな男と、何をしているんだろう? と思う。
『7!!』
こんなの全然、楽しくないよ。
『6!!』
だって、頭に浮かぶのは
『5!!』
あいつの事ばっかりなんだもの…
『ゆ・・き・・』
口元から、名前が漏れそうになる。
先程から、必死に押さえていた涙が、一滴 頬に零れ落ちた。
その時
『4!!』と言う司会者の掛け声と共に、誰かがあたしの手を強く掴んだ。