びいだま
「果歩、コマキ、卒業おめでとう!」
「ありがとう!・・・マアコもいよいよ、だね」
「うん!」
声は元気だけど、いつもより多くついてる点滴の数が痛々しい・・・。
「あ・・・・これ?手術の準備なんだって。なんか、仰々しいよね・・・いきなり」
そういってマアコは肩をすくめて笑った。
「マアコ・・・・応援してるからね。がんばって、としか言えないのがもどかしいけど」
「ううん。嬉しい・・・私、皆に会えて、そのうえ友達になれて本当に嬉しいんだよ。本当はね、頑張れ、って言う言葉は少し苦手だったの。時々お見舞いに来てくれる友達がこの点滴を見て顔色を変えるんだよね」
マアコは点滴をみあげた。
「『マアコちゃん、頑張って』って言ってくれるんだけど・・・来てくれる回数がだんだんと少なくなっていって・・・・」
マアコ・・・・。
「頑張れ、って・・・・頑張ってもダメじゃん。って。病気も友達も、全然・・・ダメじゃん、って・・・・・ハハッ・・・そんなことばっか、思ってた」
窓のカーテンがやわらかく揺らいだ。
「でも、ユウや瑞貴だけじゃなかった。コマキと果歩。かけがえのない友達に会えた」
「・・・マアコ・・・・・」
「卒業式、誘ってくれて本当に嬉しかった。何度も励ましてくれて、本当に嬉しかった・・・・友達からの『頑張れ』がこんなに力をくれるものだって知って、すごく・・・嬉しかった」