真夜中の向日葵
【あさりとパセリのあいだ】
 今夜会える?


というメールが来たのは

その前にメールが来てからニ週間ほど後、

大学の学食でラーメンを啜っている時だった。


「彼氏?」


向かいに座っている麻里が問いかけてくる。


「―んや、冬夜から」

携帯を開きながら答えた。

ちなみになんで彼氏からだと思ったの?

と聞くと

んー…なんか着信音鳴った時、いそいそして見えた

と さらりと答える。


うむむ、なかなか鋭い。


内心ちょっぴり冷や汗をかきながら

メールを作成する。


 今夜は平気だよ
 あたしは6時にはたぶ
 んヒマだけど
 冬夜は何時ぐらいがい
 い?
 どっちの家にする?


送信すると5分ぐらい経って返信が返ってきた。


 じゃ今日は渚がウチに
 来て
 夕飯ウチで食えばいい
 から


「食えばいいから」って…

絶対あたしに作らせる気だな。


 じゃあ大学終わったら
 直で行くね
 なんか買って来てほし
 いものある?
 食べたいものとか


これはすぐに返ってきた。


 渚がいれば大丈夫





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